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むしの雑記

むしのこと、趣味のこと、日々の種々雑多

樹上を跳ねる虫

Treehopperとはツノゼミの英名である。素早く跳ねて逃げる姿からこの名が付いたのだろう。(跳ぶだけでなく、もちろん飛ぶこともできる。)

 

ツノゼミ」・・・半翅目頚吻亜科蝉型下目ツノゼミ上科ツノゼミ科に属する昆虫の総称である。多くの種がその胸部背面に珍妙なヘルメット状の構造を持つことで知られる。その形状の特異性から“変な虫”の代表格である。

ツノゼミの名に違わず、セミに近しい仲間であるがほとんどの種が1cmに満たない非常に小さな昆虫である。だが、その小さな体にも大きな謎とロマンが詰まっている。

 

ここでいくつかの代表的なツノゼミを紹介。

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■バラノトゲツノゼミ

その名の通りバラのトゲに擬態するために進化を遂げたフォルム。

シンプルな造形と色使いが非常に筆者好みなツノゼミ

 

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■ニトウリュウツノゼミ

外敵から身を守るため鋭利な武器を手にしたツノゼミ

喉に刺さりそうで食べる気も起きない。

 

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■ヨツコブツノゼミ

見るからにおかしい。アリに擬態?仮にそうだとして、なんのため?

このようになんのために発達したかわからないツノゼミは数知れない。

 

そもそもこの“ツノ”は一体なんなのだろうか。

定説では胸部が変形したものとされているが、最新の研究では翅の遺伝子の働きによって作られているとする説も出てきている。何にせよまだまだ謎の多い虫なのだ。

専門的な知識もデータもないただの虫好きの意見ではあるが、筆者はこの「『第3の翅』説」を推したい。この珍妙な物体が翅の遺伝子で出来ているとすれば、“飛行性能”という枷を外された翅はこうも多様な進化を遂げるのかという生物の神秘を感じないだろうか?今後の研究に期待である。

 

 日本でもツノゼミの仲間は15~20種ほどが確認されている。

海外の奇抜な種のようにはいかないが、控え目な日本らしい美しさが彼らにもある。

森に出かけた際には、是非探してみてはいかがだろうか。

ツノゼミの分泌する甘い蜜を求めてアリが集まるので、“アリだかり”のある木を見つけるのがツノゼミ探しの鍵だとか。)

 

 

 

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※写真、和名は「ツノゼミ ありえない虫」(丸山宗利著/幻冬舎)より借用